今回は話題のラピッドトリガー搭載ゲーミングキーボード「REALFORCE GX1」を紹介します。
私自身が現在使用しているデバイスであり、実際の使用感と共にこの神デバイスのすばらしさをお伝えできればと思います。
東プレ REALFORCE リアルフォースGX1
この記事の目次
REALFORCE GX1のここがスゴイ!
最高の打鍵感
打鍵感はいわゆるスコスコ系。
静音性能も高く、夜中でも気にせずゲームを楽しむことができます。
コレだけならばよくある静音モデルの感想ですが、他社キーボードと比べて打鍵感が格別。
というのも、もともと東プレは「打鍵感にこだわったキーボード造り」で界隈では名の知れたメーカー。
これまでゲーミング商品にはそこまで力を入れず、ライターやビジネスマンのような文章をよく打つ人に愛用される打鍵感抜群のキーボードが主力商品だったのです。
このREALFORCE GX1のは素晴らしい所は、これまで東プレが培ってきた打鍵感がゲーミングキーボードと上手く融合しており、オフィス用としてもゲーム用としても一級品であること。
最後にちゃぶ台をひっくり返しますが、打鍵感は結局のところ「好み」です。
クリッキーモデルのようなカチャカチャうるさいTheゲーミングキーボード!が好きな方もいるでしょうし、同じ静音モデルでも他社の方が何か好き!という方もいるでしょう。
明確な正解がないのでキーボード選びで最も難しい項目かなと思います。
ただ、東プレのキーボードは打鍵感に定評と実績があるのも事実。
・ゲームでも仕事でも使いたい!
・打鍵感にこだわりたい!
・話題のラピッドトリガーを使いたい!
という方にはイチオシのキーボード。
個人的に今まで使用してきたキーボードの中でREALFORCE GX1は間違いなく打鍵感№1です。
チャタリングの心配がない
REALFORCE GX1は静電容量無接点方式という物理的な接点がないスイッチが採用されており、
・耐久性が高い
という特徴を持ちます。
このチャタリングという不具合は物理的な接点を持つメカニカルキーボードで起こりやすく、高性能キーボードの宿敵。
困ったことにメカニカル式だと結構な頻度で起こる上に、有効な解決手段もない。
(一応チャタリングを抑制するソフトはあるのですが、多少マシになる程度。直ったとしても精密操作とは程遠い)
高価なキーボードだからこそ、チャタリング発生での買い替えは怖い。
その点で静電容量無接点方式は非常に安心です。
物理的な接触がないため故障リスクが低く、より長く使えるという点でも◎
独自機能キルスイッチ
キルスイッチ機能を簡単に言うと
というもの。
キーマウでキャラ操作する場合、多くのゲームはWASDで操作しますよね。
Apexで有名なレレレ撃ちを例に挙げますが、
左に移動しようとAを押し、右に移動しようとDを押すという操作を繰り返します。
この時、AとDを同時に押す瞬間はゲームの仕様上キャラがピタッと止まってしまいます。
このキルスイッチ機能は、同時にキー入力された時に後から入力されたキーを優先してくれるため、レレレ撃ちでAとDを高速入力してもキャラが不自然に止まることはありません。
つまり、同時にキーが入力されている時でもキャラが止まらず機敏に動いてくれるわけです。
キルスイッチに関してはWASDにしか割り当てないと思いますが、一応ソフトウェアでどのキーにも設定できるようになっています。
REALFORCE GX1独自の機能であり、FPSゲーマーにとっては嬉しいポイントです。
※不要の時はOFFにもできます。
キルスイッチが役立つゲーム
・MMO(FF14など)
前述のとおりApexのレレレ撃ちがよりイメージ通りに動かせるようになります。
キャラの移動がスムーズになるので、極論ですがキャラを移動させるゲームに対しては少なからず恩恵があるということです。
その通りなんですが、キルスイッチを使ってみて効果をどこまで実感できるのかと言われると「まぁあった方がいいけど…」って感じ。
VALORANTでラピッドトリガーを使うときほどの分かりやすさはないかもしれません。
個人的にはゲーム全般で無駄にならない優秀な機能だと思います。
ラピッドトリガー(APC/Dynamic mode)搭載
ゲーミングキーボード業界のトレンドであり、ゲームによっては必須機能となったラピッドトリガー。
REALFORCE GX1では「APC (Actuation Point Changer)」、「Dynamic mode」という名称になっていますが、この2つがラピッドトリガーに当たります。
ざっくりまとめると
上述のキルスイッチと同じ効果に見えますが、別の角度から操作性を高める機能であり別物です。
詳細は後述の「ラピッドトリガーが強い理由」をご参照ください。
キーキャップが換装できる
東プレを代表するR3シリーズは独自のキー軸(東プレ軸)が使われており、交換時に専用キャップを購入する必要があり選択肢が少ないという欠点がありました。
これでキーが破損したり、文字が消えたりしても大丈夫。
CHERRY MXスイッチ用キーキャップは商品数も豊富なので、
好みに合わせてカッコ良くor可愛らしくカスタマイズすることもできます。
キー荷重が選べる
キー荷重は多くの場合キーボードに採用されているスイッチごとに決められているので、購入時に決めることはできません。
その点REALFORCE GX1では30gか45gの2つの選択肢があります。
・ゲームで最速を求める方向け
・ご入力も増えるかも?
・軽すぎず重すぎずでご入力の心配ナシ!
実際打ってみないと分からないとは思いますが、余程のこだわりがない限りは45gを選ぶのが無難だと思います。
実際ここら辺は好みによるところが大きいのですが、私は45gで軽いとも重いとも感じずまさにちょうどいいといった具合で満足しております。。
キー荷重に選択肢を作るところが打鍵感を追求する東プレさんらしいこだわりです。
ラピッドトリガーが強い理由
FPSをはじめとした対人ゲームであれば絶対欲しい機能です。
「APC (Actuation Point Changer)」
キー入力が認識される押し込み具合をアクチュエーションポイントというのですが、このアクチュエーションポイントをソフトウェアでキーごとに0.1mm単位でカスタマイズできるというもの。
たとえば、アクチュエーションポイントが1.9 mmのキーボードだと、キーを1.9mm押し込まないと反応してくれないわけですが、0.1mmに設定すればより早くキー入力がされます。
もちろん0.1mmに設定すると意図しない操作、いわゆる誤爆が発生しがちなので、浅いアクチュエーションポイントはキャラ移動のWASDのみに設定するのが基本。
商品によってアクチュエーションポイントがどの程度カスタマイズできるかはまちまちなのですが、
REALFORCE GX1の場合、
・0.1mm刻みで設定可能
となっており文句なし。
この点も最新ゲーミングキーボードとして最高峰の機能性と言えます。
※他社のラピッドトリガー搭載ゲーミングキーボードで0.1~4.0mmで設定できるものもあるのですが、3.0~4.0mmで設定することはまずないのでデメリットに感じません。
「Dynamic mode」
通常のキーボードではアクチュエーションポイントまでキーを押し込んだあと、再びアクチュエーションポイントまでキーを戻さないと入力された状態が解除されません。
Dynamic modeでは、アクチュエーションポイントまでキーを戻さなくても入力を解除できるというもの。
これをミリ単位で調整できます。
分かりにくいかもしれませんが、この機能のおかげでこれまで以上に高速入力が可能になります。
ラピッドトリガーが役立つゲーム
・CS:GO(カウンターストライク)
どんなゲームであってもプラスに働くとは思いますが、
特にストッピングと呼ばれる止まってから撃つ技術が重要なVALORANTのようなゲームには必須級の機能。
より早く止まることができるというラピッドトリガーの恩恵が遺憾なく発揮されるわけです。
多くのプロゲーマーに支持されていることからも、いかに重要な機能であるかが伺えます。
高速入力ができるという強みはApexのような対人ゲームはもちろんのこと、それ以外のゲームであっても役立ちます。
弱点と解決策
スペースキーだけ打鍵音が響く
スコスコ系の静音モデルで打ち心地抜群のREALFORCE GX1ではありますが、なぜかスペースキーだけは打鍵音が明らかに他と異なります。
しかも、コーンと妙に響く音がするので気になってしまう…。
そこで試行錯誤したところ、
打鍵音自体が他のキーと異なる点はどうにもなりませんが、別に気になるものではないので個人的には問題なし。
※厳密に言うとエンターキーも打鍵音は異なりますが、許容範囲です。
フルサイズモデルがない
REALFORCE GX1のラインナップは
・キー荷重:30g or 45g
この組み合わせの計4パターンで全てがテンキーレスモデル。
ほとんどのゲーマーがテンキーレスモデルを選ぶことからも弱点とは言えないかもしれませんが、フルサイズの選択肢も欲しかった。
打鍵感が売りのREALFORCEだからこそ、他社よりもライティング性能に惹かれるユーザーも少なくないはず。
私のようにゲーム:5、ライティング:5の人間には理想的なキーボードであることは疑う余地がないものの、少し寂しい。
テンキーは好みが分かれますが、あれば数字の打ち込みに関しては快適そのものなので個人的には好き。
解決策として、REALFORCE GX1の横に別売りのワイヤレステンキーパッドを置いて使っています。
意外とこれがしっくりきていてゲームをする時はテンキーが邪魔なので横にどけて、執筆作業などではフル活用しております。
プロファイル切替に難アリ
REALFORCE GX1では保存できるAPCプロファイル数は3つだけ。
しかも「全キー一括変更1つ」+「カスタマイズ自由2つ」という構成なので、実質2つのプロファイルしか自由に扱えません。
キーマッププロファイルも2つのみ。
例えば、同じラピッドトリガー搭載キーボードである「Razer Huntsman V3 Pro」では覚えられるプロファイル数は6つで、まず困ることはない。
個人的にはこのプロファイル部分がREALFORCE GX1最大の弱点だと思っています。
・ゲームジャンル毎にアクチュエーションポイントを細かく設定したい
・ライティング用の設定もほしい
こう考えるとプロファイル2つは異例の少なさ。
解決策というほどではありませんが、
・Apex等→個別1
・ストッピング必須のVALOLANTなど→個別2
ライティングや普段使いはアクチュエーションポイントは全キー1.5mmで問題なし。
ゲームは自分がよくするゲーム上位2つを優先するしかありません。
まぁ個人的には足りているのでいいのですが、やはりプロファイル2つは高級ゲーミングキーボードとしては心もとない。
色んなジャンルのゲームをされる方は困るかもということで、今後のアプデに期待です。
ケーブルが着脱式じゃない
キーボード本体とケーブルが繋がっているタイプなので、万が一ケーブルが破損、断線等した場合はどうしようもありません。
着脱式モデルが主流な中、この点は明確な不安要素。
GX1の保証期間は商品登録で2年ですが、自然故障ではなく自分で壊してしまった場合は適用外でしょうし着脱式にしてほしかったですね。
もし床にケーブルを這わせる必要がある場合は特に注意。
このようなケーブルカバーで保護しといた方がいいでしょう。
ケーブルカバー DIY切断可能 長さ3m
キーキャップがABS素材
ここは高級キーボードらしくPBT素材にしてほしかったですね。
その代わりと言っては何ですが、REALFORCE GX1はCHERRY MXスイッチ用キーキャップに対応してくれています。
文字が消えたり痛んだりしてきたら気分転換も兼ねて交換するのもアリ。
おすすめラピッドトリガー設定
ソフトウェアの「APC」欄で細かくカスタマイズできます。
私が実際使っているApex用の設定です。
スキル関連:Q、Zは誤爆防止で2.2mm(デフォルト黄)
その他は1.5mm(デフォルト緑)
User1(カスタム設定)についてはアクチュエーションポイント0.1mmで最速設定にしています。
どのゲームでも
スキルは2.2mm(別に1.5mmでも大丈夫)
ぐらいの感覚で設定し、必要に応じてプレイしながら微調整すればいいと思います。
おすすめキー設定
ソフトウェアの「キーマップ入替」でキーを自由にカスタマイズすることができます。
「Mute」「音量調整」など何気に便利なキーも揃ってます。
中でもおすすめしたいのが「APC Custom1」「APC Custom2」。
キーボードでラピッドトリガー設定の「個別1」「個別2」を1ボタンで切り替えることができます。
私は普段使わない「PgUp」「PgDn」に割り当てて使っています。
オプションパーツ
キースペーサー REALFORCE GX1専用2mm&3mmセット M0901J
キースペーサーを装着することでキーストロークを短くすることができ、
・静音性向上
・2mm&3mm付属
装着後は結構打鍵感が変わるのですが、2mm&3mmどちらも試せるのでお買い得。
無くても静音性に不満はないレベルですが、静音を追求する方におすすめのオプションパーツです。
ジェルリストレスト TKLサイズ M080201
東プレ純正のパームリスト。
少しお高いですが、その分クッション性能も高く長時間の使用でも蒸れにくい素材が使われています。
純正なだけあってサイズもぴったり。
GX1と合わせて購入しておくのもいいかと思います。
REALFORCE GX1 初音ミクコラボカラーデザインモデル
オプションというより商品そのものなのですが、なんとつい最近GX1×初音ミクのコラボデザインが発売されました。
配色が可愛らしく、結構な人気のようです。
オシャレなゲーミング部屋に合いそうなデザイン。
(※ちょっと価格高めなのが気になりますが…。)
その他ラピッドトリガー搭載おすすめキーボード
ここまでREALFORCE GX1について熱弁してきたわけですが、ラピッドトリガー搭載のゲーミングキーボードを選ぶにあたり比較しておくべきおすすめモデルを簡単に紹介しておきます。
・カスタマイズ性のWooting60HE
・多機能性のhuntsman v3
・変化球のApexPro JP
Wooting 60HE
元祖ラピッドトリガーキーボード。
以前はラピッドトリガーという神機能を使いたくても搭載モデルがWooting 60HEしかなく、プロゲーマーや配信者がこぞって買いまくったTheラピッドトリガー。
カスタマイズ性も高く、いまだに人気のキーボードです。
ただ、
・故障時の対応が面倒くさい(というか無理かも?)
・英語でのやり取りが面倒くさい
購入に関しては基本的に海外サイトを使うことになりますが、全て英語。
時間もかかれば送料もかかる。
amazonでの価格も依然と比べて落ち着いてきましたので、少し割高であることに納得できるなら圧倒的に楽でしょう。
一番の問題は故障したとき。
・海外発送手続き
ここらへんに抵抗感がないならいいかもしれませんね。
私は一度、違うメーカーで海外発送の絡む交換対応をしていただいたことがありますが、正直もう二度とやりたくありません。
Razer huntsman v3 pro Tenkeyless
・アクチュエーションポイント調整可能(0.1~4.0 mm)
・オプティカルスイッチ採用
・専用コントロールボタンなどの物理ボタン
・保存プロファイル数6
・専用ソフトウェアが若干不安定
元々人気の高いHuntsmanシリーズの最新作がラピッドトリガーを引っさげて登場。
2023年11月発売ということもあり、機能面はかなり充実しています。
多機能ゆえか専用ソフトウェアが若干不安定なのが玉に瑕。
物理ボタンに関しては無くても困らないが、あれば意外と便利。
発売当初は人気過ぎて売り切れ状態が続いていましたが、執筆時点ではAmazonでも問題なく購入できるようになりました。
GX1と同様に静音スコスコ系ですが打鍵感はかなり違うので、打っていて気持ちいい方を選ぶのがいいでしょう。
ApexPro JP
・アクチュエーションポイント調整可能(0.1~4.0 mm)
・保存プロファイル数5
・USBパススルーポート
・2-in-1アクションキー
・有機ELスマートディスプレイ
・保証期間1年
こちらもラピッドトリガー搭載キーボードとしては有名。
「2-in-1アクションキー」や「有機ELスマートディスプレイ」など個性的な機能があり、それが刺さる方にはいいかもしれません。
特に「2-in-1アクションキー」は押し具合によって1つのキーで2つのアクションを設定できるというもの。
例えば、半分押し込みで「歩き」、全押し込みで「走り」など。
まぁ最悪、使わなければいいだけです。
あと、保証期間1年は気になるところ。
不具合が出るのって経験上1~2年ぐらいのことが多いので、1年しか保証期間がないのは他商品と比較しても不安。
弱点はあるもののラピッドトリガー搭載キーボードとしては完成度が高い割に価格も安く、見た目もおしゃれなので人気なのも頷けます。
まとめ
ラピッドトリガー搭載キーボードというと少し前まではWooting60HEぐらいで、選択肢はほぼないようなものでした。
ラピッドトリガーの実用性が認められ多くのユーザーの支持を受けたことで、瞬く間にゲームプレイになくてはならない存在として有名になりました。
トレンドに乗り遅れまいと各社ラピッドトリガー搭載の新商品をどんどん発売しており選択肢も増えてきました。
安さがウリの商品も増える中、今回は完成度の高い商品を紹介しましたので是非参考にしてください。
特にREALFORCE GX1は打鍵感が良すぎてついついキーボードに触ってしまうほど。
店頭に置いてあることが少ないので試しづらいのが難点ですが、打鍵感を求めるゲーマーには強くおすすめしたいゲーミングキーボードです。
個人的にここ数年で最も満足度の高いキーボードだったので、是非!
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